本日の1問」カテゴリーアーカイブ

2013年2月18日の一問

 

平成16年第1問

 

 

 

A所有の土地につき、AとBとの間で売買契約を
締結し、Bが当該土地につき第三者との間で
売買契約を締結していない場合に関する次の記述
のうち、民法の規定によれば、正しいものは
どれか。

 

 

 

1 Aの売渡し申込みの意思は真意ではなく、
BもAの意思が真意ではないことを知っていた
場合、AとBとの意思は合致しているので、
売買契約は有効である。

 

 

 

解答×心裡留保は原則有効だが、意思表示の
相手方が悪意か過失がある場合には無効と
なります。
本肢ではBが悪意であるから無効となります。

 

 

 

2 Aが、強制執行を逃れるために、実際には
売り渡す意思はないのにBと通謀して売買契約の
締結をしたかのように装った場合、売買契約は
無効である。

 

 

 

解答○本肢は通謀虚偽表示に該当するので無効
である。

 

 

 

3 Aが、Cの詐欺によってBとの間で
売買契約を締結した場合、Cの詐欺をBが
知っているか否かにかかわらずAは売買契約を
取り消すことはできない。

 

 

 

解答×民法96条によると「相手方に対する
意思表示について第三者が詐欺を行った場合に
おいては、相手方がその事実を知っていたとき
に限り、その意思表示を取り消すことが
できる。 」とされる。
したがって「Cの詐欺をBが知っているか
否かにかかわらずAは売買契約を取り消す
ことはできない。」というのは誤り。

 

 

 

4 Aが、Cの強迫によってBとの間で
売買契約を締結した場合、Cの強迫をBが
知らなければ、Aは売買契約を取り消すこと
ができない。

 

 

 

解答×民法96条2項の反対解釈として第三者が
強迫を行った場合においては、相手方が
その事実を知っていたか、否かにかかわらず、
その意思表示を取り消すことができるとされる。

 

 

 

「松村のワンポイントレッスン」

 

 

ここでは知識が曖昧になりやすい心裡留保に
ついて確認しておきたいと思います。

 

 

1.心裡留保の定義

表意者がその真意ではないことを知って
意思表示すること。
つまり冗談を言うことですね。
(売る気もないのに「売る。」と言うなど。)

 

 

2.心裡留保の効果

原則 有効
契約の相手方を保護するために不要な冗談を
言った表意者に責任をとらせるわけです。

例外 相手方が表意者の真意を知り、又は
知ることができたときは、無効
このような場合、相手方を保護する必要性が
なくなるからです。

 

 

 

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2013年2月17日の一問

 

平成15年第2問

 

 

 

Aは、Bとの間で、B所有の不動産を購入する
売買契約を締結した。ただし、AがA所有の
不動産を平成15年12月末日までに売却でき、
その代金全額を受領することを停止条件とした。
手付金の授受はなく、その他特段の合意もない。
この場合、民法の規定によれば、次の記述の
うち正しいものはどれか。

 

 

 

1 平成15年12月末日以前でこの停止条件の
成否未定の間は、契約の効力が生じていない
ので、Aは、この売買契約を解約できる。

 

 

 

解答×停止条件付き売買契約では停止条件の
成否未定の間は、契約の効力が生じていない
ものの契約は有効に成立している。
よって契約の効力が生じていないからといって
解約ができるわけではない。

 

 

 

2 平成15年12月末日以前でこの停止条件
の成否未定の間は、契約の効力が生じていない
ので、Bは、この売買契約を解約できる。

 

 

 

解答×1と同様。契約の効力が生じていない
からといって解約ができるわけではない。

 

 

 

3 平成15年12月末日以前でこの停止条件
の成否未定の間に、Aが死亡して相続が開始
された場合、契約の効力が生じていないので
Aの相続人は、この売買契約の買主たる地位を
相続することができない。

 

 

 

解答×停止条件付き契約の売主・買主としての
権利義務は相続の対象となる。
よってAの相続人は、この売買契約の買主たる
地位を相続することになる。

 

 

 

4 Aが、A所有の不動産の売買代金の受領を
拒否して、故意に停止条件の成就を妨げた場合、
Bは、その停止条件が成就したものとみなす
ことができる。

 

 

 

解答○条件成就によって不利益を受ける者が
故意に停止条件の成就を妨げた場合、相手方は
その停止条件が成就したものとみなすことが
できる。

 

 

 

「松村のワンポイントレッスン」

 

 

停止条件とは契約の効力の発生を
将来の発生「不確実な事実」に
かからしめることをいいます。

 

 

具体例としては
「転勤が決まったら~
(マンションを売却するなど)」とか
「高校に合格したら~
(お小遣いをあげる)」などと
いうものがあります。

 

 

これに対して
期限とは契約の効力の発生を
将来の発生「確実な事実」に
かからしめることをいいます。

 

 

合わせて覚えておきましょう。

 

 

 

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2013年2月16日の一問

平成17年第2問

 

 

 

AがBに対し土地の売却の意思表示をしたが、
その意思表示は錯誤によるものであった。
この場合、次の記述のうち、民法の規定及び判例
によれば、正しいものはどれか。

 

 

 

1 錯誤が、売却の意思表示の内容の重要な部分
に関するものであり、法律行為の要素の錯誤と
認められる場合であっても、この売却の意思表示
が無効となることはない。

 

 

 

解答×法律行為の要素の錯誤と認められる場合、
売却の意思表示は無効となる。

 

 

 

2 錯誤が、売却の意思表示をなすについての
動機に関するものであり、それを当該意思表示の
内容としてAがBに対して表示した場合で
あっても、この売却の意思表示が無効となること
はない。

 

 

 

解答×動機の錯誤は相手方にその動機が
表示されていれば錯誤が成立することがある。
よって売却の意思表示が無効となることもある。

 

 

 

3 錯誤を理由としてこの売却の意思表示が無効
となる場合、意思表示者であるAに重い過失が
あるときは、Aは自らその無効を主張することが
できない。

 

 

 

解答○民法95条但書より正しい。

 

 

 

4 錯誤を理由としてこの売却の意思表示が無効
となる場合、意思表示者であるAがその錯誤を
認めていないときは、Bはこの売却の意思表示の
無効を主張できる。

 

 

 

解答×錯誤による無効を主張できるのは
原則として錯誤による意思表示をした本人のみで
ある。

 

 

 

「松村のワンポイントレッスン」

 

 

「法律行為の要素」とは意思表示の内容の重要な
部分のことを言います。

 

 

たとえば売買契約であれば
・契約の相手方
・契約の目的物
・契約の価格
などが「法律行為の要素」となるわけです。

 

 

これに対して動機は、必ずしも意思表示の
内容として必要なものではなく原則として、
「法律行為の要素」にはなりません。

 

 

したがって、原則として動機に錯誤があっても
表意者が錯誤無効の主張をすることはできない
とされています。

 

 

しかし、契約に際して動機が相手方に示されていて
相手方がその動機が満たされないことがわかりつつ、
何も言わず、契約をしてしまうようなことが
あれば、(たとえば表意者が近くに駅ができるから
土地を買うのだと告げているのに、売主が駅が
できるというのはデマであることを知っていながら
黙って土地を売ってしまう場合など)
表意者があまりにもかわいそうですよね。

 

 

そこで動機の錯誤の場合にも相手方にその動機が
表示されていれば錯誤が成立するものと
されているのです。

 

 

 

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2013年2月15日の一問

平成14年第1問

 

 

 

AがBの欺罔行為によって、A所有の建物を
Cに売却する契約をした場合に関する次の
記述のうち、民法の規定及び判例によれば、
誤っているものはどれか。

 

 

 

1 Aは、Bが欺罔行為をしたことを、Cが
知っているときでないと、売買契約の取消し
をすることができない。

 

 

 

解答○第三者の詐欺の場合、契約の相手方が
そのことについて悪意であることが取消権
行使の要件となっている。

 

 

 

2 AがCに所有権移転登記を済ませ、Cが
Aに代金を完済した後、詐欺による有効な
取消しがなされたときには、登記の抹消と
代金の返還は同時履行の関係になる。

 

 

 

解答○本肢のとおり。詐欺による取消し後の、
売主買主双方が行う原状回復は同時履行の
関係になる。

 

 

 

3 Aは、詐欺に気が付いていたが、契約
に基づき、異議を留めることなく
所有権移転登記手続をし、代金を請求して
いた場合、詐欺による取消しをすることは
できない。

 

 

 

解答○詐欺に気づいた後になされている
「異議を留めることなく所有権移転登記手続
をし」は法定追認事由
「全部又は一部の履行」に、「代金を請求」
は「履行の請求」に該当する。
よって本肢のAは既に法定追認をなしており、
詐欺による取消しをすることはできない。

 

 

 

4 Cが当該建物を、詐欺について善意の
Dに転売して所有権移転登記を済ませても、
Aは詐欺による取り消しをして、Dから建物
の返還を求めることができる。

 

 

 

解答×本肢のとおり。詐欺による取消しは善意
の第三者に対抗できない。

 

 

 

「松村のワンポイントレッスン」

詐欺については強迫との違いをおさえることが
重要です。

 

 

本問で言えば違いが出るのは1と4ですね。

 

 

第三者の詐欺の場合、契約の相手方が
そのことについて悪意であることが取消権
行使の要件となっていますが、
第三者の強迫の場合、契約の相手方の
善意・悪意を問わず取消権を行使することが
できます。

 

 

また、詐欺による取消しは善意の第三者に
対抗できませんが、
強迫による取消しは善意の第三者にも
対抗することができます。

 

 

いずれも基本的な論点だけに取りこぼしは
許されませんので、しっかりと覚えて
おきましょう。

 

 

 

 

2013年2月14日の1問

平成13年第1問

 

 

 

A・B・Cが、持分を6・2・2の割合とする
建物を共有している場合に関する次の記述の
うち、民法の規定及び判例によれば、正しい
ものはどれか。

 

 

 

1 Aが、B・Cに無断で、この建物を自己の
所有としてDに売却した場合は、その売買契約
は有効であるが、B・Cの持分については、
他人の権利の売買となる。

 

 

 

解答○
共有者は自己の持分については自由に処分
できるが、他の共有者の持分は処分することが
できない。
しかし、共有物全体についてなした売買契約は、
他の共有者の持分部分も含めて有効であり、
この場合、他の共有者の持分部分については
他人物売買契約となる。

 

 

 

2 Bが、その持分に基づいて単独でこの
建物全部を使用している場合は、A・Cは、
Bに対して、理由を明らかにすることなく
当然に、その明渡しを求めることができる。

 

 

 

解答×
共有者の一人が共有物を単独で使用している
場合でも、他の共有者は当然に共有物の
明渡請求ができるわけではない。。
単独で使用している共有者にも持分があり、
共有物全体を使用する権利があるからである。

 

 

 

3 この建物をEが不法占有している場合には、
B・Cは単独でEに明渡しを求めることは
できないが、Aなら明渡しを求めることが
できる。

 

 

 

解答×
不法占有者に対する明渡し請求は各共有者が
保存行為として単独ですることができる。

 

 

 

4 裁判による共有物の分割では、Aに建物を
取得させ、AからB・Cに対して適正価格で
賠償させる方法によることは許されない。

 

 

 

解答×
共有者間の実質的公平を害しないと認められる
特段の事情があれば、共有物を共有者の一人の
単独所有又は数人の共有とし、他の共有者に
対して持分価格を賠償させる方法(全面的価格
賠償の方法)によることも許される。

 

 

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