宅地建物取引業者A社が、自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bとの間で締結した
宅地の売買契約について、Bが宅地建物取引業法第37条の2の規定に基づき、いわゆるクー
リング・オフによる契約の解除をする場合における次の記述のうち、正しいものはどれか。

l Bは、自ら指定した喫茶店において買受けの申込みをし、契約を締結した。Bが翌日に売
買契約の解除を申し出た場合、A社は、既に支払われている手付金及び中間金の全額の返還
を拒むことができる。

解答×「自ら指定した喫茶店」は「事務所等」には該当しない。
したがってBはクーリング・オフすることができ、その場合、A社は、既に支払われている
手付金及び中間金の全額の返還をしなければならない。
(宅地建物取引業法37条の2第1項、宅地建物取引業法施行規則16条の5第2号)

2 Bは、月曜日にホテルのロビーにおいて買受けの申込みをし、その際にクーリング・オフ
について書面で告げられ、契約を締結した。Bは、翌週の火曜日までであれば、契約の解除
をすることができる。

解答×買受けの申込みをした者又は買主が、申込みの撤回等を行うことができる旨及びそ
の申込みの撤回等を行う場合の方法について告げられた場合において、その告げられた日
から起算して8日を経過したときはクーリング・オフをすることができないとされている。
(宅地建物取引業法37条の2第1項1号)
クーリング・オフについて書面で告げられた月曜日から起算すると、翌週の月曜日が8日目
となり、翌週の火曜日ではクーリング・オフすることができないことになる。

3 Bは、宅地の売買契約締結後に速やかに建物請負契約を締結したいと考え、自ら指定した
宅地建物取引業者であるハウスメーカー(A社より当該宅地の売却について代理又は媒介の
依頼は受けていない。)の事務所において買受けの申込みをし、A社と売買契約を締結した。
その際、クーリング・オフについてBは書面で告げられた。その6日後、Bが契約の解除の
書面をA社に発送した場合、Bは売買契約を解除することができる。

解答〇売主より代理又は媒介の依頼は受けていない宅地建物取引業者の事務所はクーリン
グ・オフができなくなる「事務所等」には該当しない。また書面で告げられた日から6日後
にクーリング・オフの書面を発送しているので期間の点でも問題ない。
よってBは当該売買契約についてクーリング・オフすることができる。

4 Bは、10区画の宅地を販売するテント張りの案内所において、買受けの申込みをし、2
日後、A社の事務所で契約を締結した上で代金全額を支払った。その5日後、Bが、宅地の
引渡しを受ける前に契約の解除の書面を送付した場合、A社は代金全額が支払われているこ
とを理由に契約の解除を拒むことができる。

解答×テント張りの案内所はクーリング・オフができなくなる「事務所等」には該当しな
い。(買受けの申込みの場所と契約締結の場所が異なる時は買受けの申込みの場所でクー
リング・オフの可否を判断する。)
また、代金全額を支払っているが、まだ、宅地の引渡しは受けていない。
したがってBは問題なくクーリング・オフをすることができ、A社は契約の解除を拒むこと
ができない。