次の1から4までの記述のうち、民法の規定及び
下記判決文によれば、明らかに誤っているものは
どれか。

(判決文)

請負人が建築した建物に重大な瑕疵(かし)が
あって建て替えるほかはない場合に、当該建物を
収去することは社会経済的に大きな損失を
もたらすものではなく、また、そのような建物を
建て替えてこれに要する費用を請負人に
負担させることは、契約の履行責任に応じた
損害賠償責任を負担させるものであって、
請負人にとって過酷であるともいえないので
あるから、建て替えに要する費用相当額の
損害賠償請求をすることを認めても、
民法第635条ただし書の規定の趣旨に反する
ものとはいえない。

 

 

1 請負の目的物である建物の瑕疵(かし)が重要
でない場合であって、その修補に過分の費用を
要するときは、注文者は瑕疵(かし)の修補を請求
することはできない。

 

 

解答○ 民法634条に「仕事の目的物に瑕疵が
あるときは、注文者は、請負人に対し、相当の
期間を定めて、その瑕疵の修補を請求することが
できる。
ただし、瑕疵が重要でない場合において、
その修補に過分の費用を要するときは、
この限りでない。」と規定されている。

 

 

2 請負の目的物である建物に重大な瑕疵(かし)が
あるためにこれを建て替えざるを得ない場合には、
注文者は、請負人に対し、建物の建て替えに要する
費用相当額の損害賠償請求をすることができる。

 

 

解答○ 上記の判決文では「請負人が建築した建物
に重大な瑕疵(かし)があって建て替えるほかはない
場合に、建て替えに要する費用相当額の
損害賠償請求をすることを認めても、
民法第635条ただし書の規定の趣旨に反するものとは
いえない。」としている。

 

 

3 請負の目的物が建物であって、
民法第635条ただし書によって注文者が
請負契約の解除をすることができない場合には、
その規定の趣旨に照らし、注文者は建て替えに要する
費用相当額の損害賠償請求をすることは認められない。

 

 

解答×上記の判決文では「請負人が建築した建物に
重大な瑕疵(かし)があって建て替えるほかはない
場合に、建て替えに要する費用相当額の損害賠償請求
をすることを認めても、民法第635条ただし書の規定の
趣旨に反するものとはいえない。」としている。

 

 

4 請負の目的物である建物に重大な瑕疵(かし)が
あるためにこれを建て替えざるを得ない場合で
あっても、瑕疵(かし)担保責任に基づく損害賠償請求
は、請負人が当該建物を引き渡した時から1年以内に
しなければならない。

 

 

解答○本肢のとおり。
民法637条1項に「(請負人の担保責任の
追及としての)瑕疵の修補又は損害賠償の請求及び
契約の解除は、仕事の目的物を引き渡した時から
一年以内にしなければならない。」と
規定されている。