売主Aは、買主Bとの間で甲土地の売買
契約を締結し、代金の3分の2の支払と
引換えに所有権移転登記手続と引渡しを
行った。
その後、Bが残代金を支払わないので、
Aは適法に甲土地の売買契約を解除した。
この場合における次の記述のうち、民法
の規定及び判例によれば、正しいものは
どれか。

 

1 Aの解除前に、BがCに甲土地を
売却し、BからCに対する所有権移転
登記がなされているときは、BのAに
対する代金債権につき不履行があること
をCが知っていた場合においても、Aは
解除に基づく甲土地の所有権をCに
対して主張できない。

 

解答○
本肢のとおり。
Cは解除前の第三者にあたるが、権利保護
要件としての登記も備えている。

 

2 Bは、甲土地を現状有姿の状態で
Aに返還し、かつ、移転登記を抹消すれば、
引渡しを受けていた間に甲土地を貸駐車場
として収益を上げていたときでも、Aに
対してその利益を償還すべき義務はない。

 

解答×
判例によると「売買契約に基づき目的物の
引渡を受けていた買主は、契約を解除した
場合でも、原状回復義務の内容として、
解除までの間目的物を使用したことによる
利益を売主に返還しなければならない。」
とされる。

 

3 Bは、自らの債務不履行で解除
されたので、Bの原状回復義務を先に履行
しなければならず、Aの受領済み代金返還
義務との同時履行の抗弁権を主張する
ことはできない。

 

解答×
債務不履行によって契約を解除された者も
解除による原状回復について同時履行の
抗弁権を主張することができる。

 

4 Aは、Bが契約解除後遅滞なく原状
回復義務を履行すれば、契約締結後原状
回復義務履行時までの間に甲土地の価格が
下落して損害を被った場合であっても、
Bに対して損害賠償を請求することは
できない。

 

解答×
解除権の行使は、損害賠償の請求を
妨げない。

 

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