自らが売主である宅地建物取引業者Aと、
宅地建物取引業者でないBとの間での
売買契約に関する次の記述のうち、
宅地建物取引業法 (以下この問において
「法」という。) の規定によれば、正しい
ものはどれか。

 

1 Aは、Bとの間における建物の売買契約
(代金2,000万円) の締結に当たり、
手付金として100万円の受領を予定して
いた。
この場合において、損害賠償の予定額を
定めるときは、300万円を超えては
ならない。

 

解答×
宅地建物取引業者がみずから売主となる宅地
又は建物の売買契約において、当事者の債務
の不履行を理由とする契約の解除に伴う
損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める
ときは、これらを合算した額が代金の額の
10分の2をこえることとなる定めをしては
ならない。

 

2 AとBが締結した建物の売買契約に
おいて、Bが手付金の放棄による契約の解除
ができる期限について、金融機関からBの
住宅ローンの承認が得られるまでとする旨の
定めをした。
この場合において、Aは、自らが契約の履行
に着手する前であれば、当該承認が得られた
後は、Bの手付金の放棄による契約の解除を
拒むことができる。

 

解答×
「宅地建物取引業者が、みずから売主となる
宅地又は建物の売買契約の締結に際して手附
を受領したときは、その手附がいかなる性質
のものであつても、当事者の一方(相手方)
が契約の履行に着手するまでは、買主はその
手附を放棄して、当該宅地建物取引業者は
その倍額を償還して、契約の解除をすること
ができる。」という規定に反する特約で、
買主に不利なものは無効とされる。
よって本肢、前段の定めは無効であり、Aが
契約の履行に着手するまでは、Bは手付金の
放棄による契約の解除をすることができる。

3 Aは、喫茶店でBから宅地の買受けの
申込みを受けたことから、翌日、前日と
同じ喫茶店で当該宅地の売買契約を締結し、
代金全部の支払を受けた。
その4日後に、Bから法第37条の2の規定
に基づくいわゆるクーリング・オフによる
当該契約を解除する旨の書面による通知を
受けた場合、Aは、当該宅地をBに
引き渡していないときは、代金の全部が
支払われたことを理由に当該解除を
拒むことはできない。

解答○
以下の場合にはクーリングオフが
できなくなる。
1買受けの申込みをした者又は買主が、
申込みの撤回等を行うことができる旨
及びその申込みの撤回等を行う場合の方法
について告げられた場合において、
その告げられた日から起算しで8日を経過
したとき。
2申込者等が、当該宅地又は建物の引渡しを
受け、かつ、その代金の全部を支払つたとき。
よって本肢の場合、クーリングオフはできる。

4 Aは、Bとの間で宅地の割賦販売の契約
(代金3,000万円) を締結し、当該宅地
を引き渡した。
この場合において、Aは、Bから
1,500万円の割賦金の支払を受ける
までに、当該宅地に係る所有権の移転登記を
しなければならない。

解答×
宅地建物取引業者は、みずから売主として
宅地又は建物の割賦販売を行なつた場合
には、当該割賦販売に係る宅地又は建物を
買主に引き渡すまで(当該宅地又は建物を
引き渡すまでに代金の額の10分の3を
こえる額の金銭の支払を受けていない場合に
あつては、代金の額の10分の3をこえる額の
金銭の支払を受けるまで)に、登記その他
引渡し以外の売主の義務を履行しなければ
ならない。

 

 

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