普通抵当権と元本確定前の根抵当権に関する次の
記述のうち、民法の規定及び判例によれば、
正しいものはどれか。

 

1 普通抵当権でも、根抵当権でも、設定契約を
締結するためには、被担保債権を特定することが
必要である。

 

解答×根抵当権については被担保債権の特定は
不要である。

 

2 普通抵当権でも、根抵当権でも、現在は
発生しておらず、将来発生する可能性がある債権
を被担保債権とすることができる。

 

解答○本肢のとおり。根抵当権については
民法398条の2第2項により「担保すべき不特定の
債権の範囲は、債務者との特定の継続的取引契約
によって生ずるものその他債務者との一定の種類
の取引によって生ずるものに限定して、
定めなければならない。」とされていることから
「特定の継続的取引契約によって生ずるもの」
であれば、将来発生する可能性がある債権も
被担保債権とすることができることは疑いがない。
抵当権については成立における付従性の観点から
問題になるが、判例は将来発生することが確実と
見込まれる債権については被担保債権とすること
ができるとしている。

 

3 普通抵当権でも、根抵当権でも、被担保債権
を譲り受けた者は、担保となっている普通抵当権
又は根抵当権を被担保債権とともに取得する。

 

解答×元本が確定するまでは根抵当権については
随伴性が否定される。
したがって元本確定前は被担保債権を
譲り受けた者が根抵当権を取得することはない。

4 普通抵当権でも、根抵当権でも、遅延損害金
については、最後の2年分を超えない利息の
範囲内で担保される。

 

解答×民法375条1項によると「抵当権者は、利息
その他の定期金を請求する権利を有するときは、
その満期となった最後の二年分についてのみ、
その抵当権を行使することができる。」とされる。
さらに同条2項により「前項の規定は、抵当権者が
債務の不履行によって生じた損害の賠償を
請求する権利を有する場合におけるその最後の
二年分についても適用する。
ただし、利息その他の定期金と通算して二年分を
超えることができない。」とされているため
抵当権についての記述は正しい。
しかし、根抵当権については最後の2年分を
超えない利息の範囲内というような制限はなく、
極度額の範囲内ならいくらでも担保される。

 

 

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