Aが、Bに、A所有の甲地を建物の所有を目的
として賃貸し、Bがその土地上に乙建物を
新築し、所有している場合に関する次の記述の
うち、借地借家法の規定によれば、誤っている
ものはどれか。

 

1 Bが、乙建物につき自己名義の所有権の
保存登記をしている場合は、甲地につき賃借権
の登記をしていないときでも、甲地をAから
譲渡され所有権移転登記を受けたCに対し、
甲地の賃借権を対抗できる。

 

解答○借地借家法10条1項によると「借地権は、
その登記がなくても、土地の上に借地権者が
登記されている建物を所有するときは、これを
もって第三者に対抗することができる。」と
される。
よって本肢のBは甲地をAから譲渡され
所有権移転登記を受けたCに対し、甲地の
賃借権を対抗できる。

 

2 乙建物が滅失した場合でも、Bが
借地借家法に規定する事項を甲地の上の
見やすい場所に掲示したときは、Bは、甲地に
賃借権の登記をしていなくても、滅失のあった
日から2年間は、甲地をAから譲渡され
所有権移転登記を受けたDに対し、甲地の
賃借権を対抗できる。

 

解答○借地借家法10条2項は「前項の場合に
おいて、建物の滅失があっても、借地権者が、
その建物を特定するために必要な事項、その
滅失があった日及び建物を新たに築造する旨を
土地の上の見やすい場所に掲示するときは、
借地権は、なお同項の効力を有する。
ただし、建物の滅失があった日から2年を経過
した後にあっては、その前に建物を新たに
築造し、かつ、その建物につき登記した場合に
限る。」としている。
よって本肢のBは、甲地に賃借権の登記を
していなくても、滅失のあった日から2年間は、
甲地をAから譲渡され所有権移転登記を受けた
Dに対し、甲地の賃借権を対抗できる。

 

3 Bが、乙建物をEに譲渡しようとする湯合
において、Eが甲地の賃借権を取得してもAに
不利となるおそれがないにもかかわらず、Aが
その賃借権の譲渡を承諾しないときは、Bは、
裁判所にAの承諾に代わる許可をするよう
申し立てることができる。

 

解答○借地借家法19条1項によると「借地権者
が賃借権の目的である土地の上の建物を第三者
に譲渡しようとする場合において、その第三者
が賃借権を取得し、又は転借をしても
借地権設定者に不利となるおそれがないにも
かかわらず、借地権設定者がその賃借権の譲渡
又は転貸を承諾しないときは、裁判所は、
借地権者の申立てにより、借地権設定者の承諾
に代わる許可を与えることができる。」と
している。

 

4 Bが、乙建物を1年以上自己使用して
おらず、かつ、他人に譲渡しようとすること
もない場合、Aは、裁判所に、相当の対価の
提供を条件として、自ら乙建物の譲渡及び甲地
の賃借権の譲渡を受ける旨を申し立てることが
できる。

 

解答×このような規定はない。

 

 

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